キックボクシング
レポート

【ONE FF】与座優貴がオスマノフを寄せ付けず、蹴って蹴って蹴りまくって白星デビュー!海人はシアサラニの上手さに判定負け

2025/05/23 21:05
ONE Friday Fights 1092025年5月23日(金)タイ・ルンピニースタジアム※U-NEXTにてLIVE配信 ▼第4試合 バンタム級キックボクシング 3分3R×エルブルース・オスマノフ(ロシア/Akhmat Kickboxing/Team Mehdi Zatout)判定0-3○与座優貴(team VASILEUS/元K-1 WORLD GPライト級王者) 与座は、2017年極真会館第6回全世界ウェイト制空手道選手権大会で軽量級優勝の実績を持つ空手家で、2019年3月にキックボクシングに転向。7戦全勝(3KO)の快進撃を続けていたが、2020年2月の鈴木千裕戦で初黒星。2021年12月にKrush初参戦を果たすと豪快KO勝ち、2022年2月のK-1ではいきなり当時のライト級王者・朝久泰央と対戦すると、延長戦で勝利する番狂わせを起こした。2023年3月の朝久との再戦でも勝利し、第6代K-1 WORLD GPライト級王座を奪取。 2024年3月にはRISEのリングでRISEライト級王者・中村寛と対戦し、負傷判定での勝利。7月にゴンナパー・ウィラサクレックと対戦すると、1Rで3度ダウンを奪う圧勝でインパクトを残した。9月には元ONEキックボクシング世界フライ級王者ペッダム・ペッティンディーアカデミーを3R1分15秒でKO。戦績は19勝(9KO)2敗。  オスマノフはアマチュアで500戦以上の経験を持ち、2023年2月の『ONE Friday Fights 3』からONEに参戦、2024年12月の『ONE Friday Fights 92』まで6戦全勝(1KO)。通算戦績は12勝無敗の強豪だ。パワフルな左右フック、ヒザ蹴りに加えて回転系の蹴り技も得意とし、二回転廻し蹴りや後ろ廻し蹴り2連発、ハイキックからのバックスピンエルボーなどの大技を使いこなす。  1R、オスマノフが右カーフで先制すると、与座はステップを使って前に出つつもオスマノフが右カーフを蹴ってくるとバックステップ。与座が左三日月を蹴るとオスマノフはすかさず左ローを返す。圧を強める与座は左インカーフ、さらに右カーフ。オスマノフは飛びヒザを発射させるが、かわした与座が左インカーフ。オスマノフは後ろ蹴りもローブローに。  再開後も前に出ていく与座が左インカーフ、右インカーフも蹴って左ミドル。ブロックを固めてどんどん前に出る与座が左インローと左インカーフを蹴る。与座の圧に下がり続けるオスマノフは右ミドルを蹴るが、与座はビクともしない。完全に与座ペースで徹底したローもよく当たった。  2Rもステップを踏んで距離を詰めていく与座は、オスマノフが蹴ってくるとバックステップでかわし、すぐに前へ出て強烈な左ロー。左ミドル、左ハイも蹴って左ロー、左インカーフ。右ストレートもヒットさせて左カーフ。与座の多彩な蹴り分けにオスマノフはほとんど手が出ない。オスマノフの左ミドルにも必ず攻撃を返し、強烈な右ミドルもヒットさせた。  前に出るオスマノフが左右ボディから左ロー、与座はすぐに前へ出て左右のロー、左ミドルを蹴り、左ローでオスマノフを転倒させる。オスマノフのパンチはしっかり両腕ブロック、すかさず左ローで反撃。オスマノフはジャンプしての二段蹴りを繰り出すが、与座はしっかりブロック。与座が豪快に足払いでコカしたところでゴング。  3R、オスマノフがジャブを突くと与座は前蹴り、左ミドル、左ハイ、左ロー。左ボディには左ミドルを返す。与座は叩きつけるような右ロー。このラウンドは左ボディを中心にパンチを繰り出してくるオスマノフだが、与座はガッチリと両腕ブロックし、前へ出てローを蹴っていく。与座の左インローに大きく足を上げるオスマノフ。右カーフにも足を上げる。  与座はオスマノフがパンチを振り回すところに左フックも当てる。与座は顔面前蹴りも直撃。オスマノフはバックハンドブローからハイキックを繰り出すと、与座は胴廻し回転蹴り。勝利を確信して拳を突き上げる与座。  フルラウンド攻めまくり、オスマノフの攻撃もしっかりブロックした与座。判定3-0でONEデビュー戦を勝利で飾った。オスマノフには「ありがとう」と日本語で伝える。  グローブを外した与座は、いつも通りバンデージはせずに素手だった。  与座は勝利者インタビューに「コップンカップ。夢見ていたONEの舞台で勝てて本当に嬉しいです。(バンデージは巻かないのか?)アイ・アム・クレイジー。戦うのが幸せでぶっ飛んでるのでバンデージはいらないです」と明るく答えた。 [nextpage] ▼第3試合 フェザー級キックボクシング 3分3R○モハメド・シアサラニ(イラン)判定3-0×海人(TEAM F.O.D/SB世界スーパーウェルター級王者)  SBの絶対的エースの海人は2014年2月にデビュー。2017年11月にSB日本スーパーライト級王座を獲得し、2018年11月にはS-cup2018 -65kg世界トーナメント優勝。その活躍はSB内だけに留まらず、2016年以降はRISE、RIZIN、KNOCK OUTで全勝。KNOCK OUT-BLACKスーパーウェルター級王座、RISEミドル級王座を奪取した。2022年6月の『THE MATCH 2022』では野杁正明をも破っている。 驚異の18連勝をマークしていたが、8月のGLORYで世界王者ティジャニ・ベスタティに敗れ王座奪取ならず。その後は連勝で再び勢いに乗ったが、2024年2月に元ONE世界王者ペットモラコットに惜敗。4月のダイレクトリマッチでリベンジを果たした。ベスタティへのリベンジ&GLORY世界王座奪取を目標に掲げ、6月に元GLORY世界ライト級9位アルマン・ハンバリアンを2RでTKO、8月に6位ラゴミール・ペトロフをKO、10月には初代GLORYライト級王者ダビッド・キリアに判定勝ち、12月に3位ゲリック・ビレットに判定勝ちと連勝。戦績は59勝(26KO)8敗1無効試合。  シアサラニは2023年からONEに参戦し、シッティチャイ・シッソンピーノンやモハメド・ブタザ、野杁正明に勝利したリウ・メンヤンにも勝っており、ONEでの戦績は5勝2敗。基本はミドルキックを軸としたムエタイスタイルだが、飛び込んでの左ストレート、左ボディブローには一発で相手をダウンさせる威力を秘める。  1R、まずは海人が左ミドルで先制、シアサラニは右ローを返す。オーソドックスに構える海人はジャブ、右ロー。シアサラニはいきなりの右ストレートから左ロー。サウスポーにもスイッチするシアサラニに海人は右の三日月。  左ミドルを当てるシアサラニは待ちの体勢となり、海人が左フックを放つとすかさず左フック。さらに左ミドルを蹴るシアサラニ。ゴング直前、前に出た海人にシアサラニが左ストレートををヒットさせた。ムエタイのゆったりとしたリズムで試合は進んだ。  2R、ジャブを突く海人にシアサラニは右アッパー、左ストレート、そして左ミドル。海人はロープを背負ったシアサラニに右ストレートとヒットさせるが、シアサラニは左ミドルを蹴ってすぐに左ストレートのコンビネーション。  海人は右の三日月、右インロー。ジャブで前に出る海人が右ボディストレート。ジャブと左ミドルをもらってしまう海人だが、右の三日月から左ボディ。左ミドルを蹴って離れるシアサラニに海人は左ボディを打つが、すぐに左ミドルを蹴られる。ゲスト解説の吉成名高の採点ではここまでシアサラニが有利。  3R、海人はジャブから左ボディ、さらに左ミドル。右の三日月、ジャブからの右ミドルも蹴る。シアサラニはガードの上からでも強烈なワンツー。シアサラニの左ストレートをかわして左右のフックを打ち込む海人。  右ミドル、ヒザとボディを攻める海人が右ストレートもヒットさせるが、シアサラニは左を返してくる。海人が圧をかけて接近すると組んでしまうシアサラニ。最後はシアサラニの左ミドルに海人が右ストレートを打ったところで試合終了。  判定3-0で1、2Rの展開を支配したシアサラニが勝利。3Rは積極的に攻撃を仕掛けた海人だったが、1Rと2Rの手数が少なかったのが敗因だろう。  シアサラニは勝利者インタビューで「とても嬉しい。スイッチしながらポイントを獲りに行った。ファンのみんなありがとう。スタンスを変えて蹴り、バックする戦法を選択した」と語った。
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