重いパンチを武器とする朝陽
2025年5月11日(日)東京・アリーナ立川立飛にて開催される、中国のプロキックボクシング大会『SPACE ONE 宇宙榮耀』と日本のムエタイ大会『BOM』がコラボした『SPACE ONE×BOM』(U-NEXT配信)。
同大会にてムエタイルールのフェザー級3分3Rでパランペット・チョー.チャンピオン(タイ)と対戦する朝陽・エイワスポーツジム(=品川朝陽/エイワスポーツジム)のインタビューが主催者を通じて届いた。
もっとハングリーにならないといけない
――2021年12月のジョセフ・ラシリ戦以降、1つの引き分けを挟んで11連勝中でしたが、前回2月のRWSではウズベキスタンのサマンダル・カサノフに接戦の末に判定負けでした。約4年ぶりの敗戦となり、今はどういった気持ちですか。
「ここまでいい戦績で来られていて、今年もいい感じでスタートを切られるかなと思っていたところに久々の負けとなり、ショックでしたね」
「まあ勝てるだろうといういつも通りの感じで準備してきたんですけど、試合では思ったよりも相手の前蹴りがすごく厄介で、そこから自分のペースがすごく狂ってしまい、やりたい距離感で最後までやらせてもらえなく終わってしまったところだと思います」
――昨年6月のRWS以来、2度目のウズベキスタン人選手との対戦でしたが、フィジカルの強さはどう感じましたか。
「フィジカルの強さは感じなかったですね。でも、自分は普段タイ人との戦いのリズムを重視していて、キックボクシングスタイルにヒジを足したようなスタイルの選手が増えてきている中、前回の選手もそういうスタイルの選手で、自分はまだ適応できていないんだなと痛感させられた試合になりました。すごく勉強になったので、今後はいろんなリズムの選手とやっていきたいと思いました」
――対戦相手は規定時間内に契約体重をクリアすることが出来ず、最終300グラムオーバーでしたが、朝陽が了承したためにグローブハンデもなく行われました。リング中央でお二人が並んだ時に相手は大きく感じたのですが、リカバリー幅の規定はあったのでしょうか。
「特に自分も会長も、それについて要望したことはなく、試合をやらせてもらいました。試合当日、相手は200グラムオーバーだったので、そこまで大きく感じなかったですけど、向かい合った時は多少、相手の体は分厚いなとは思いましたが、試合中にフィジカル負けしているとは自分ではあんまり思わなかったので、その点に関しては、負けた理由にならないのかなと思っています」
「ONEのラシリ戦でKO負けした後、自分の実力が伸びたと感じるものがありました。勝ってから学ぶ試合もすごくあるんですけど、久々に負けたことでもっとハングリーにならないといけないなと気付かされた部分があったり、自分の今の戦い方では通用しないというのを痛感したり、自分に甘えがあったのかなとか、そういう意識の見直しにはすごくなりました。負けたことですごくショックでネガティブな気持ちにはなりますけど、僕は格闘家なので次の戦いに備えていかないといけないし、気持ちを切り替えるいいタイミングだったと自分に言い聞かせています。あと、相手のウズベキスタンの選手はすごく若かったので、海外には若くてもどういう選手がいるか分からないなというのはすごく勉強になりましたね」
――今回の試合に関しては何かテーマはありますか。
「今回は完全復活です。でも、今までと同じくKOを狙いにいくのではなく、いつものファイトスタイルに課題が見つかり、新たな自分を見せていかないとお客様にも楽しんでもらえないので、新しい技だったり、多少でも成長した姿を見せられるような試合をイメージして練習に取り組んでいます」
――相手のパランペット・チョー.チャンピオンに関してはどういった情報がありますか。
「バンコクよりも田舎で試合をやっている選手のようです。4月のRoad to Rajadamnernに出たタイ人選手も田舎で活躍している選手が多く、日本のムエタイトップクラスの佐藤九里虎選手は凄くやりづらそうだったので今回も油断はできないなと。今回の相手に関しての試合映像はあまりなかったんですけど、2試合ぐらい見たところ、フィームータイプでヒジを使ってくるような選手かなと思ったので、ヒジを警戒しています。でも、タイでは自分の方が評価は上ですし、こんなところでは負けていられないので、また調子を戻せるように次の試合は絶対に勝ちます」
――ここで勝って次はどういったことをアピールしたいですか。
「今、すごくエイワスポーツジムの選手はONEに行ったり、RWSに残留したりと分岐点にいます。今回はオープンフィンガーグローブでやりたい気持ちもあったんですけど、そんなにこだわりはありませんでした。名高、士門、竜哉はムエタイの権威の高いベルトを巻いていて、自分はまだラジャダムナン、ルンピニー、プロムエタイ協会といったベルトは巻けていないので、そういうベルトを獲ってからONEに再挑戦してもいいのかなと思っています。最終的なことを決めるのは中川会長ですけど、自分はジュニア時代からムエタイをやっている以上は、そういうベルトを絶対に獲ることは子供の頃からの夢だったので、またRWSに殴り込んでいけるように今回の試合で弾みをつけたいと思います」





