微笑みながらインタビューに答えるシン・ユリ。RIZIN参戦で日本のファンが急増したという(C)RIZIN FF
2024年11月17日(日)愛知・ポートメッセなごや第1展示館『RIZIN LANDMARK 10 in NAGOYA』にて、約2年2カ月ぶりの復帰戦となる浜崎朱加(AACC)と女子スーパーアトム級(49kg)5分3Rで対戦するシン・ユリ(韓国/team GENIUS)が15日(金)愛知県内にて個別インタビューに答えた。
シン・ユリは、第2代ROAD FC女子アトム級王者。キックボクシングをベースに、2019年12月の『ROAD FC 57』でハム・ソヒが返上したアトム級のベルトを賭けてパク・ジョンウンと対戦し、1R TKO負けを喫したが、21年9月の再戦で判定勝ちで王座獲得。
その後ベルトを返上し、引退していたが3年の空白を経て24年3月『RIZIN LANDMARK 9』でRIZIN初参戦。RENAと判定まで持ち込むも敗れた。今回、RIZIN2戦目にして元RIZIN王者・浜崎朱加と対戦するチャンスを掴んだ。30歳。
「コンディションは前回よりもいいです。今回、自分に期待しています」と笑顔で答えるユリ。「前回は、運動はしていたけれどジムに行って格闘技の練習はしてなかったので、久しぶりに試合して緊張しましたが、今は毎日練習して自信も付いたし、実力もアップしたと思います」と、前回の試合前とは練習環境が違うとする。
試合をしてみて3年のブランクは「その影響がないとマインドコントロールしようと思ったけれど、実際試合になったら緊張感も凄かったです。でも今回の試合は違います」と、今回はブランクの影響なしに試合が出来そうだとした。
SNSでも公開しているようにラントレを多くしているのは「最近は走るのが好きで、趣味みたいなものです。格闘家はスタミナが一番重要なので毎日ランニングしています。そんなに速くないですが10kmを40分くらいで走っています」という。
RIZINで試合をしたことの反響は大きく「みんながシン・ユリが出るのかと驚きました。日本でたくさん活動をして欲しいとの応援がいっぱいあったので有り難く思っています。最近は日本のファンの方が韓国のファンよりも多いです。メッセージを送ってくださったり、フォローも多いので感謝しています」と、特に日本のファンが増えたと喜ぶ。
浜崎については「個人的には尊敬する選手で凄い選手。彼女から勉強しないといけない、そういう相手と試合をさせていただいてありがとうございます」とリスペクト。
「いつもグラップラーと試合をしてきているし、いつも私と試合をする選手はグラップリングを用意してくるのでその戦略には慣れています。だから難しい戦略ではないです。今までやっていた通りにやります」と、対戦相手がグラップリングで勝負してくるのはいつものことだとした。
ストライカーとグラップラーのどちらがやりやすいかと聞かれると「以前はストライカーの方がいいと思っていたけれど、いつもグラップラーとかグラップリングの戦略を用意してきた相手と試合しているので、今は慣れています。今はストライカーよりグラップラーの方が試合をしやすいですね」と、グラップラー攻略に自信を見せる。
浜崎よりも上回っているものは何かと聞かれると「打撃はもちろん私の方が上だと思いますし、年齢も下なので体力で上かなと思っています」と答える。「私はストライカーなので打撃で勝つイメージをしているし、打撃を前の試合でも見せたので今回もいい打撃を見せられるように頑張ります」と、あくまでも打撃勝負に持ち込むという。
試合は「簡単な試合にはならない気がします。難しい試合になるのは当然だと思っています。でも、勝敗関係なしで面白い試合を見せられるように頑張ります」と試合内容にはこだわりたいとした。
自分が出場して以降の「女子の試合は全部見ました」と言い、「RENA選手とケイト・ロータス選手の試合を見て興味深かったけれど、私もまた試合をやりたいと思いました。私はRENA選手とケイト選手の2人と戦ってみたいです。RENA選手とは1度戦っていて、ケイト選手とはやってないのでやってみたいですね。RENA選手ば2度とやりたくないと思っていると思います」と、ケイトとの“日韓美女対決”を希望。
経済的な理由で格闘技を離れることになったユリ。復帰後は安定した生活を送れているのかと聞かれると「前よりは凄く環境がよくなって、いいチャンスもありました。ファイトマネー以外にPRやCM、マーケティングなどで収入があるようになりましたが、まだまだ足りないです(笑)。もっと稼ぎたいですね」と、もっと稼げるようになりたいとする。
また、タトゥーの意味を聞かれ、「左肩はお母さんの誕生日の花、右肩はみんな上手くやれるという意味で、背中は『努力は裏切らない』という好きな言葉です」と説明。母の誕生日が11月ということで、母に対する質問も飛んだが「(格闘技をやることを)凄く嫌がっています。いつも辞めて欲しいと言っていますね。でも周りの人には応援も自慢もするので半分なのかなと思います」と笑った。