【新極真会】準決勝はいずれも実力伯仲の接戦に、優勝候補のKCC王者・岡田侑己が遠田竜司に敗れる＝『第56回全日本空手道選手権大会』準決勝

全世界空手道連盟 新極真会『第56回オープントーナメント全日本空手道選手権大会』2024年10月6日（日）東京体育館 　2024年10月6日（日）東京体育館で全世界空手道連盟 新極真会主催『第53回全日本空手道選手権大会』が昨日の初日に続いて開催されている。 　体重無差別の直接打撃制（フルコンタクト）ルールで行われる全日本選手権大会。第13回全世界選手権の翌年の開催となった今大会には、海外からも精鋭選手が6名参戦。世界大会が開催される4年周期の1年目であり、新たなスタートとなる。 　男子71名・女子30名が2日間の過酷なトーナメントを争う。最大で男子は7試合・女子は5試合を勝たなければ優勝できない。大会初日は男女共に1回戦と2回戦が行われ、決勝日の今日は3回戦から決勝戦までが行われる。 【準決勝】 ▼第1試合×前田勝汰（和歌山支部）判定0-5〇多田成慶（福岡支部） 　多田が強い右下段を蹴り、その後も右下段を狙い撃ち。前田は突きで前へ出て前蹴り。多田は場内に音が響くような右下段を蹴り、ヒザも蹴る。ストレートの突きを打ちながら前へ出る前田。多田は徹底して右下段を蹴る。左下突きとヒザも。前田は左右の突きを連打するが、右下段を蹴り続けた多田が判定5-0で決勝進出を決めた。 ▼第2試合〇遠田竜司（東京江戸川支部）判定4-0×岡田侑己（和歌山支部） 　岡田は前に出てくる遠田をヒザで迎え撃る。両者フットワークを使って距離を取り、蹴り合いとなる。遠田が右中段廻し蹴りから突きとヒザでラッシュをかけ、岡田を場外へ押し出す。岡田は後ろ蹴り。最後のラッシュは互角の展開だったが、判定4-0で遠田が優勝候補の岡田を破って決勝進出を決めた。 ▼女子第1試合×綱川来夢（福岡支部）判定0-0→判定0-0→判定0-0→判定1-4〇目代結菜（東京城南川崎支部） 　両者とも慎重な出足。目代が左中断廻し蹴りを綺麗にヒットさせ、右中段廻し蹴りから右上段廻し蹴り。網川が接近して突きからヒザを蹴ると目代も突きで応戦すると網川が転倒。本戦は引き分け。 　延長戦、目代が左上段廻し蹴りから突きに行くと網川は左下突きから横蹴り。突きから目代が抱えるような体勢になった時、網川がヒザを蹴り上げて目代のアゴが上がる。横蹴りの相打ち、突き合いになると目代が手数では上回ったが判定は引き分け。 　再延長戦、横蹴りから入って突きを打つ目代。超接近戦で細かくボディを突くが、網川はヒザで応戦。網川が左右の下段を蹴って前へ出ると目代はストレートの左右の突き。網川がガムシャラな突きを連打し、目代はラッシュが遅れたが判定はまたも引き分けに。 　今大会初の体重判定にもつれ込み、網川は65.8kg、目代は65.4kgで有効となる8kg差がなかったためマスト判定の最終延長戦へ突入する。 　網川が強い右中断廻し蹴り、目代は網川の蹴りに右の突きを合わせ、左中断廻し蹴りを返す。超接近戦で突く目代に網川はヒザ。右の突きを連打する目代に網川は右下段。目代がラッシュを仕掛けると網川はヒザ。 　甲乙つけがたい内容だったが、目代が判定4-1で決勝進出を決めた。 ▼女子第2試合×藤原桃萌（福岡支部）判定0-0→判定0-0→判定1-4〇鈴木未紘（厚木・赤羽支部） 　左下突きと左右下段の鈴木に藤原は突きからヒザ。超接近戦で突きの応酬が続き、鈴木は左右下段、藤原は内股蹴り。判定は引き分けに。 　延長戦、下段を蹴り合い、突きを打ち合う両者。藤原は中段へ連打するが、鈴木は左下段の連打からヒザ。鈴木は左右の下突きと鉄槌で相手の足を叩く。藤原も休まず突き続ける。両者が前へ出るため密着した状態となり、目立つ技が出ない。判定は引き分け。 　再延長戦も同じ展開となり、鈴木はヴァレリーキック、胸を上から突く。藤原が中段にヒザを蹴れば、鈴木は飛びヒザで上段を狙う。隙間が出来ると右の強い突きと右中断廻し蹴りを出す鈴木。藤原は突きとヒザ。判定は鈴木に2本上がったが引き分け。 　勝敗は準決勝第1試合に続き体重判定となり、藤原は74.2kg、鈴木は71.9kgで有効となる8kg差はなくマスト判定の最終延長戦へ突入する。 　藤原が早い仕掛けで突きからヒザ、鈴木は左右の下段を蹴る。両者とも前へ出ようとするため超接近戦となり、藤原が下段を蹴り鈴木は突きを出す。藤原がガムシャラに突き、鈴木は突きながら下段を蹴る。 　判定は4-1で鈴木が接戦を制した。