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インタビュー

【RIZIN】YA-MANが平本蓮に勝てるという3つの理由「気合い」「教科書にはない打撃」「グラップリング」=大晦日連続インタビュー(5)

2023/12/28 03:12
 2023年12月31日(日)『RIZIN.45』(さいたまスーパーアリーナ)の第14試合・フェザー級(66kg)で、YA-MAN(TARGET SHIBUYA)が、平本蓮(剛毅會)と対戦する。  2023年は5月に『RIZIN.42』でMMAデビューを果たし、三浦孝太に初回TKO勝ち。8月には『RISE』で山口裕人と初代RISEオープンフィンガーグローブマッチ -65kg級王者決定戦を争い、ダウン応酬の末に2RでKO勝ち、プロ初のタイトルを獲得した。そして11月には朝倉未来とOFGキックボクシングマッチで戦い初回KO勝ち、大きな話題を呼んだ。  さらなる飛躍の年となった2023年の締めくくりは、因縁の平本との対決。実戦経験の差から平本有利が予想される中、「その予想を覆す」とするYA-MAN。「平本からしたら一番嫌な相手だと思います」とするその理由とは?【独占インタビュー】大晦日連続インタビュー(1)新井 丈大晦日連続インタビュー(2)斎藤 裕大晦日連続インタビュー(3)ヒロヤ大晦日連続インタビュー(4)新居すぐる大晦日連続インタビュー(5)YA-MAN大晦日連続インタビュー(6)皇治大晦日連続インタビュー(7)弥益ドミネーター聡志大晦日連続インタビュー(8)堀口恭司大晦日連続インタビュー(9)朝倉海 今までもスキルの差なんて気合いで埋めてきた ――記者会見ではエキサイトしていましたね。平本選手とのフェイスオフの時、何を話されていたんですか? 「エンタメじゃねえんだぞって。SNSであれだけ言われたら、それはエンタメじゃないですよ。アイツは弱いとかダセえとかくらいだったらいいけれど、アイツは度を越している。エンタメでやってないからな、と言いました」 ――会見では、煽られたというよりはすかされた印象でした。 「アイツって、今までもそうだったんですけれどSNSではブワーッと言うんですけれど、会見でラリーしたことがないじゃないですか。頭が悪いんですよ。アイツと表でもSNSでやり合っていたんですけれど、裏でもDMでやり取りしていたんです。そこでもアイツ頭悪いんで、同じことしか言ってこないんですよ。バカとかブスとかハゲとか。頭が悪いから、会見ではそれが出ちゃうのでラリーは出来ないんだなって今日分かりましたね。SNSなら相手が言ってきたことに対して考える時間があるじゃないですか。会見だとすぐにアンサーしないといけないから、それが出来ないからいつも会見ではああやってかわしてきたんだなって思いましたね」 ――芦澤竜誠選手と比べてはどうですか? 「芦澤の方が頭の回転は早いんじゃないですかね。それは思いました(笑)。平本はボキャブラリーが少ないと言うか。引き出しが少ないんだなって思いますね」 ――試合は急に決まったようなんですが、FIGHT CLUBが終わってからだったんですか? 「終わってからですね。めちゃめちゃ直近まで交渉していました」 ――こんなに期間が短くて問題ないんですか? 「自分は試合前も試合がない時もずっと同じ練習ペースでやっているので、問題は全くないですね」 ――朝倉未来戦が終わってから、どれくらいで練習は再開しましたか? 「2日後にはもう練習に復帰していました。怪我もなかったので。MMAの練習、グラップリングの練習って楽しいからやっているので、苦痛じゃないというか。それこそ、みんなが遊びに行くとか飲みに行くとかと同じような感覚で『今日はグラップリングに行きたい!』というような感覚なんですよ。練習に行くって感覚じゃないんですね。本当に、遊びに行くような、好きなことをやりに行くって感覚なんです。キャバクラは好きですけれど、みんなで居酒屋行くのは酒が飲めないのでそんなに好きじゃないんですよ。だから趣味というか、好きなことをやりに行くって感じですね」 ――FIGHT CLUBの試合後にも「平本蓮は歌舞伎町で会ったらぶん殴る」と言われていましたが、試合が決まったのは絶好の機会が訪れた? 「そうですね。この前も歌舞伎町のバーに呼ばれたんですけれど、まず本当にいるか分からないじゃないですか。いないのに行っても自分がバカみたいですよね。それでバーにいる知り合いに聞いたら、午前2時か3時くらいだったので連絡が帰ってこなくて。そうしたらアイツは『俺が呼んだのに来なかった』って言うんですよ。でも行ったら行ったでアイツは警察を呼ぶんで。リアルにですよ。プライベートでもアイツはそんな感じです。脅迫されてますって。だからやるのはリングでしかないなって感じです」 ――公の場で思う存分ぶちのめせる? 「リングでやっちゃえば何も文句が言えないじゃないですか」 ――実際、MMAファイターとしての平本蓮はどのように評価しているんですか? 「強いと思います。ちゃんと練習をしているんだなと思いました。でも、斎藤戦が終わってからは練習ではなく遊びで海外に行っている期間が長くて、ずっと同じ環境でやっているじゃないですか。だからそこまで成長はしていないのかなっていうのと、勝ちに徹しすぎているんですよね。それなら格上の相手にも勝てるだろうって。気合いが入ってないんだなと思います。強いとは思いますけれど、気持ちの部分で絶対に負けないと思いますね。  会見では覚悟の違いと言っていましたけれど、じゃあその覚悟を斎藤戦で見せろって言いたいですよ。お前、最後バテて行けなかったじゃないかよって。MMA歴の差はあるけれどそんなのリングに立てば関係ないし、負ける気はしないですね。今までもスキルの差なんて気合いで埋めてきたので。もちろんスキルは大事ですけれど、泥沼の試合になったら最後は気合いだと思うので、そこに関しては負ける気がしないです。自分の勢いに飲み込まれるんじゃないかなと思いますね」 [nextpage] 自分の方が絶対にグラップリングは上手い ――立ち技の実力で考えると、平本選手はゲーオさえもKOしています。単純に立ち技の実力を比べた場合どうでしょう。 「立ち技のスキルはもちろん高いと思います。でも、ゲーオにしてもゴンナパーにしても相性が良かったのだと思いますね。あの2人はムエタイの選手でパンチvs.パンチでは不利というか、そこはボクシング出身の選手の方が上手いと思う。だから相性が良かったんじゃないかな。もちろんその2人に勝ったことは凄いことですし、立ち技のスキルはもちろん凄い。自分はそこまでスキルがあるわけではないですけれど、逆に相性がいいのかなって。おそらく今まで経験したことがないパンチや攻められ方を経験するんじゃないかなと思いますね」 ――なるほど。確かに、慣れている人ほどセオリー通りではない軌道やリズムで来られるとやりにくいと言いますね。 「向こうは教科書通りで、自分は教科書にはないので(笑)。平本からしたら一番嫌な相手だと思います。読みづらいと思いますね」 ――予想としては打ち合ってくると思いますか、それともテイクダウンに来ると思いますか? 「絶対に打ち合ってこないと思います。距離をとって蹴り、近くになったら組んで…みたいな感じで来ると思いますね」 ――実際にそうなっても問題ない? 「全然問題ないです。自分の方が絶対にグラップリング上手いので」 ――そんなに自信がついているんですか? 「はい。間違いなく自分の方が上手いです。アイツはレスリングはやっていますけれど、極めとかはあまりないと思うので、そこは自分の方がやってきたと思います。2年のMMAの差はありますが、その2年の差は自分の練習量で埋まっているんじゃないですかね」 ――グラップリングに自信があるというのは意外な発言でした。 「ここ最近めちゃくちゃ出来るようになってきて。グラップリングで歴の浅いプロなら全然極められます」 ――ストライカーのイメージしかないですけれど、今はグラップリングでも勝負できるようになっている? 「並みのプロと同じくらいのグラップリングは出来ると思っています。TRIBEはグラップリングが強い選手の多いチームなので、そこで揉まれていたら勝手に強くなっていきますね。アイツはプライドが高いので、アマチュアにやられるとか、知名度が格下の選手にやられるのは凄い嫌だと思うんですよ。だからやってこなかったと思う。自分はそういうプライドはないので、やられて覚えてきたのでそこは自分の方が気合いが入っていますね」 [nextpage] 2024年は海外で草試合やりたい、キックでは白鳥にリベンジ ――平本選手の警戒するポイントは? 「パンチ…いや、今回に関しては多分蹴りですね。ハイキック」 ――お話しを聞いているとかなり平本選手の試合を見ている様子ですが、元々は好きな選手だったとか? 「いや、それはないです(笑)。試合が決まってから見たくらいです。MMAとキックボクシングは全く違う競技なので、キックボクシング時代の試合は全く見てないです。MMAのデビュー戦から最近の試合まで見て、どんどん形が変わってきているので最新の試合で傾向を捉えています。でも癖は変わらないですね」 ――YA-MAN選手は今回で2戦目ですが、1戦目の自分と比べたら? 「レベチです(笑)。デビュー戦の時はグラップリングが全然できなかったので。あの試合の前くらいからタックルが切れるようなってきて、まだプロの選手とは張り合えないレベルでした。今は逆に極められるくらいまで出来るようになってきたので。今の自分と三浦戦の自分が戦ったら、寝技でボコボコにしていますね」 ――それを試合で試せるのが楽しみ? 「楽しみですね。早く試合がやりたいです。MMAの試合をめっちゃやりたいんですよ。海外に行って海外の草試合に出ようかなって考えているくらいで。だから年末が終わったら、少し海外に行こうかなって考えています」 ――試合経験を積むために、そういうローカルな試合でもいい、と? 「全然いいです。楽しいので。MMAを試したいんですよ。だからファイトマネー無しでもいいので海外で試合をやりたいです。純粋にMMAを楽しみたいです。日本でやるなら欲しいですけれど(笑)」 ――では、来年はMMAの試合が増えそうですか? 「何も考えてないですけれど、タイトルを持っているのでOFGの試合は絶対に1試合はやると思います。あと、キックボクシングに関しては白鳥(大珠)にリベンジしたいのがあって。誰に勝ってもあそこで負けたことは言われるので、白鳥をクリアしないと自分の立ち位置は変わらないなと思っています。だからキックボクシングでは白鳥にリベンジすることが一番の目標ですね」 ――会見で平本選手が朝倉未来選手への想いを約5分間にわたって説明しましたよね。あれを聞いてどう思いましたか? 「綺麗ごとを並べているな、と思ったっすね(笑)。本当かよ、絶対に嘘だろって。アイツが昔言っていたのは、キックボクシングはそろそろ廃れるから、MMAの方が盛り上がるからMMAに転向するって言っていたのを俺は覚えてるぞ。それを後付けで綺麗に言っただけだと思いますね。アイツが有名になるために朝倉未来に絡んでいって勝手にストーリーが生まれたから、そのストーリーに乗っただけでしょう」 ――朝倉未来選手の敵討ちで、YA-MAN選手をやっつけるみたいなストーリーは全く信用していない? 「それもアイツが作ったストーリーじゃないんですよね。見ている人たちが勝手に作ったストーリーで。それでみんなが楽しめるならそれでいいんじゃないですか。自分はストーリーとか関係なく、ムカつくからやるだけです」 ――全国に恥をかかせてやる? 「そんなことは全く思っていません。文句を言えなくしたいだけですね。もう1回やったら分からないみたいな試合をしたらまた言われるかもしれないですけれど、KOしてしまえばもう何も言えないでしょう。それでも言って来たとしても、世間の人たちは『いや、お前負けたやん』ってなるでしょう。そうしたいですね。今は平本の方が優勢って世間の評価があるので、そこを引っ繰り返したいです。そして、そういう時の自分は強いです。下馬評が不利の時の自分は強いです」
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