里見は得意の左ストレートをさく裂させてのKOでタイトル奪取なるか（C）K-1
2023年6月16日（金）東京・後楽園ホール『Krush,150』にて、Krushライト級タイトルマッチ3分3R延長1Rで王者・大沢文也（ザウルスプロモーション）に挑戦する里見柚己（team NOVA）が公開練習を行った。
里見は今年1月『Krush.145』で大沢の持つKrushライト級王座に挑戦。試合当日は1Rに大沢にダウンを奪われた里見の判定負けという結果だったが、そのダウンを奪ったパンチに大沢の反則（蹴り足をキャッチする行為）があったとのことで、試合後にノーコンテスト裁定が下された。里見は試合直後から再戦決定までの心境を「これは運命、獲るしかないと思っています」と語る。
「試合当日は負けという結果だったので、僕自身も“負けた”と思って試合が終わって一週間くらいは落ち込んでいたんですけど、裁定が変わって。僕としては試合を盛り上げられなかった悔しさもあったし、すぐにタイトル挑戦はないと思って、ここからまた強い選手に勝っていかないといけないと思っていました。でもこういう形で再戦になって、これは運命だと思うし、自分がベルトを獲るしかないと思っています。
（ノーコンテスト裁定になったことについて）試合前にも言っていてたんですけど、倒さなかったら負けだと思っていて。あの時も倒せなかったですし、無効試合といっても僕は負けだと思っているので。口で終わるのは嫌なんでしっかり挽回しようと思います。（周りの反響は）たくさんの人に応援してもらって、前回やっとタイトルマッチまで来たのに消化不良に終わって、みんなを悲しませてしまった部分があります。すぐ（再戦を）やってほしいと言われていて、こうやって再戦が決まったんでベルトを獲るしかないです」
里見と大沢は2019年6月にも対戦しており、次で3度目の対戦となる。1月の対戦を振り返り「2019年に対戦して、そのあとも映像を見たりしていたのですが、そんなに変わってないという印象でした」という里見。「自分はいつもどの選手に対しても自分の戦いを貫いて倒しきることをテーマにしています。倒しづらい相手でも倒すことを意識していて、考えすぎずに野生の勘を信じてやっています。今は格闘技界のトップ選手たちと練習をやらせてもらっていて、いい刺激やアドバイスをもらっています」と大沢のことは意識しすぎずに戦いたいという。
大沢は記者会見や自身の公開練習で「前回は里見選手が『実力を出せなかった』んじゃなくて、俺が『実力を出させなかった』。打ち合っても足を使っても、どこからでも勝てる」など余裕の発言を連発している。里見は「チャンピオンは一番上にいる選手で、えらいことを言ってもいいし、強気な発言をするのが当たり前。格闘技はチャンピオンかそれ以外しかいない」とする一方「今回その立場を奪いに行こうと思っています。前回も言いましたが、小さい頃から見てきたKrushを体現して、KOが一番の魅力だと思うので、それをしっかり見せて、仲間たちと笑って終わりたいと思います」と己を貫いてベルトを巻くつもりだ。
「Krushのベルトは小さい時から見てきて、僕はいっぱい挫折もしてきて、届きそうで届かない、高い位置にあるベルトだと思っていました。僕もすごく努力してきたけど、それでも届かない位置にあるもので、僕はKrushのベルトの価値をすごく分かっています。そのうえでベルトを獲りに行って、ベルトの価値を高められるよう、強くなっていきたい」とKrush王座への想いを語った里見。大沢へのリベンジを果たして、悲願のKrush王座を手に入れることができるか。
