2023年5月12日(日本時間13日~U-NEXT配信)フランス・パリのアコーアリーナで『Bellator296』が開催され、ライト級ワールドGP1回戦で、元Bellator同級王者のブレント・プリマス(米国・11勝3敗)と、元ROAD FC王者のマンスール・バルナウイ(フランス・20勝4敗)が対戦した。
当初、シドニー・アウトローがバルナウイと対戦予定だったが、アウトローのドーピング検査結果が陽性だったため、GPを欠場。替わってランキング6位のプリマスが、2022年10月にBellatorでMMA復帰を果たしたバルナウイと対戦することになった。
プリマスは、2017年にマイケル・チャンドラーの王座に挑戦し、チャンドラーの足首負傷によるTKO勝ちで戴冠。ダイレクトリマッチで判定負けで王座陥落。2021年10月にベンソン・ヘンダーソンに判定勝ちも、2022年6月の前戦は、トフィック・ムサエフにKO勝ちしたアレクサンデル・シャブリーに2R KO負けを喫している。
対するバルナウイは、2019年のROAD FCライト級トーナメントで優勝。2022年10月のイタリア大会でアダム・ピコロッティにリアネイキドチョークで一本勝ち。8連勝中ですべてフィニッシュ勝利。うちチョークでの勝利が6試合をマークする。
1R、ともにオーソドックス構え。先に左ジャブ、右ストレートで詰めるバルナウイが左差しから両差しも、片腕は抜いて右ダーティーボクシング。しかし、プリマスの投げに下に。
すぐに立ち上がりスタンドを選択するバルナウイ。首相撲ヒザ。被弾するプリマスだが右で差して押し込み。左右を突くが、バルナウイはヒジ打ちから長い左右。跳びヒザで飛び込む。避けるプリマスは首相撲。しかし剥がしたプリマスは右ストレートでバスナウイのマウスピースを飛ばす。
バルナウイは右で差して投げてテイクダウンもハーフガードのプリマスはキムラ狙いでゴング。
2R、右スーパーマンパンチのバルナウイの詰めに左で差してボディロックテイクダウンするプリマス。ハーフから右で枕に巻き、バルナウイの右脇に頭を突っ込み肩固め狙い。さらに左に抜けてパス! 肩固めを絞める。
半身で防ぐバルナウイにリアネイキドチョークを狙うプリマス。下からVクロスを狙うバルナウイを外して背中をつかせてハーフからヒジ、パウンド。
右で差してスイープするバルナウイだが、そこにカウンターのキムラを狙うプリマス。自身の腿を掴んで防ぐバルナウイ。ゴング。
3R、前に出るバルナウイに右を突くプリマス。ワンツー、右フックを当てる。二段ヒザ、ヒジで前進するバルナウイに下がるプリマス。首相撲でとらえるバルナウイがヒジ、ヒザ。剥がすプリマスが右を突くが、バルナウイの首相撲に疲弊か、突如、引き込みに。
上を取るバルナウイにハーフガードのプリマスは腰をクラッチして防ぐと、リバーサル。ダースチョークを狙い、ハーフからパス。サイドのままゴング。両者立ち上がりに時間をかけるがプリマスの疲労が目立つ。
4R、右ストレートから右ヒザを突くバルナウイ。被弾しながらもプリマスもワンツーで応戦。スイッチするバルナウイ。オーソに戻して右跳びヒザ。かわしたプリマスが右で差して右足を支点に回してテイクダウン!
下から三角絞めを狙うバルナウイをかわしてパスガード、マウント、肩固め! 右側頭部に腕を置いてハーフに戻して防御するバルナウイ。ダースの組み手で絞めて、フルバックを狙うが両足はかけられず。
5R、2-2で勝負の最終ラウンド。互いにジャブを突き、首相撲を狙うバルナウイ。剥がしたプリマスは、低いシングルレッグ&小外がけから左足首を持ち上げて倒したのはプリマス!
上になり左手首をコントロールして正対のスクランブルをさせないプリマスが両足をかけてフルバックを完成。4の字ロックを組むプリマス。残り1分。リアネイキドチョークを左右の手を入れ替え極めに行く。背後からこつこつパウンドし、最後はパームトゥパームで絞めてゴング。
両手を挙げるプリマスに、肩を落としてコーナーに戻るバルナウイ。判定3-0(48-47)でプリマスが勝利。
アメリカントップチームポートランドのTシャツを着込んだプリマスは「家族、神に感謝したい。マンスールはタフな相手だった。グッドジョブだ。ATTチームに背中を押された。ファビアーノ・シウバらコーチに感謝したい」と語った。
静まり返る会場で、プリマスは次回のラウンドアップとなる王者ウスマン・ヌルマゴメドフと対峙した。