【ONE】ロッタンの王座統一なるか、スーパーレックとのタイトルマッチがメインに＝3・25シンガポール

　2023年3月25日（土）シンガポール・インドアスタジアムで開催される『ONE FIGHT NIGHT 8: BHULLAR VS. MALYKHIN』のメインイベントは、ONEフライ級キックボクシング世界タイトルマッチに決定。 　ONEフライ級ムエタイ世界王者のロッタン・ジットムアンノン（タイ）が、ONEフライ級キックボクシング世界王者スーパーレック・キアトモー9（タイ）に挑戦する。ロッタンが勝利すれば、ムエタイとキックボクシングの2競技統一王者となる。 　ロッタンは2018年3月にスアキムを破り日本でも名が知られるようになり、同年6月にRISEに初来日。那須川天心とRISE世界フェザー級王座を争い、延長戦の末に敗れるも那須川を追い詰めて一躍人気選手となった。同年9月からONEに参戦し、2019年10月にボルター・ゴンサルベスを破りONEムエタイ世界フライ級王座に就いた。同王座は4度の防衛に成功。 　ONEの立ち技では10戦全勝だが、2022年3月にデメトリアス・ジョンソンとMIXルールで対戦し、2RのMMAルールでリアネイキドチョークにより敗れた。前戦は1月に計量失敗もジドゥオ・イブ（中国）を相手にダウンを奪う判定勝ちを収めている。戦績は270勝42敗10分。 　スーパーレックは、ルンピニーのフライ＆バンタム級王座、WBCムエタイ世界スーパーフェザー級王座のほか数多くのタイトルを獲得した名選手。2012年にはタイのスポーツ省が認定するムエタイMVPにも選ばれている。2017年6月、2018年8月と2度来日経験があり、ヤスユキにハイキックでKO勝ち、小川翔にヒジによるカットでTKO勝ちと圧倒的な強さを見せつけた。 　ONEでは2020年7月大会でONEムエタイ世界フライ級1位にいたパンパヤックを判定3-0に破り、変わらぬ実力を発揮。9月にはファディ・カレッドにも難なく勝利して2連勝で、2021年2月にイリアス・エナッシが保持するONEフライ級キックボクシング世界タイトルに挑んだが、判定3-0で敗れている。2022年の「ムエタイ・フライ級ワールドGP」では決勝へ進出するも、パンパヤックと両者が体重オーバーとなり、パンパヤックが判定2-1で勝利するも優勝者は無しという珍事となった。2023年1月の王座決定戦でダニエル・プエルタスを破り、王座に就いている。戦績は131勝29敗4分でKO数は不明。 　スピードとキレのあるハイキックを始めとする蹴り技で一時代を築いたスーパーレックだが、MVP獲得から11年が経ち、その実力に陰りが見え始めていることは否定できない。持ち味であるスピードの衰えを抜群の距離感でカバーしているが、プエルタス戦では前へ出てくる相手に苦戦を強いられた。ロッタンの突進をかわしきることが出来るか。