キックボクシング
レポート

【GLORY】クワジが絶対王者セメリアをKO、ラジャブザデが一撃KOでGP参戦表明、ミドル級最強ブガネムがTKO勝ち、ラドウーニがわずか42秒でTKO勝ち、トゥーレがグランプリ出場権を獲得・サッコが55秒の衝撃KO!

2024/04/28 03:04
GLORY 912024年4月28日(日)フランス・ドーム ド パリ※U-NEXTでLIVE配信 ▼第10試合 GLORY世界ウェルター級タイトルマッチ 3分5R×エンディ・セメリア(キュラソー/オランダ/王者)TKO 2R 2分07秒 ※3ノックダウン〇チコ・クワジ(オランダ/挑戦者)※クワジが新王座に就く。セメリアは4度目の防衛に失敗。  GLORY世界ウェルター級王者セメリアは2016年『キング・オブ・ザ・リングトーナメント』で優勝すると、2017年からは『Enfusion』に参戦。2017年にEnfusion -72.5kgトーナメントの決勝戦ではあのスーパーボン・バンチャメークに勝利して優勝した。『GLORY』には2022年9月に初参戦。11月の王座決定戦でアリム・ナビエフを判定3-2の大接戦の末に勝利して王座に就いた。2023年4月にマーセル・グローエンハートを判定で破り初防衛、6月にジェイ・オーバーメールを判定で破り2度目の防衛、そして12月にアンワル・オウルデ・チャイブを102秒でKOして3度目の防衛に成功した。戦績は35勝(18KO)1敗。現在10連勝中。  同級1位・挑戦者のクワジは2017年3月にロビン・シリックから勝利を奪った一戦が光り、6月には『スパルタカス・ファイティング・チャンピオンシップ』K-1 -75kg王座を獲得。2019年11月の『KOKウェルター級トーナメント』で優勝し、同時にIKBO K-1ルール王座も獲得。2021年10月にはKOKウェルター級王座を獲得すると、2023年3月から『GLORY』参戦。ステファン・オルザにTKO勝ち、5月はシリックとの再戦で判定勝ち、11月に当時1位のジェイ・オーバーメールに判定勝ちで3連勝。戦績を42勝(23KO)5敗とした。日本のアニメが大好きで『はじめの一歩』にインスパイアされてキックボクシングを始めたという。『ONE PIECE』のルフィに憧れていて麦わら帽子がトレードマーク。  1R、ジャブから前に出るセメリアはクワジの攻撃をかわしながらパンチを当てていく。セメリアは左アッパーから右ストレート、クワジの蹴りはスウェーやバックステップでかわしていく。クワジはパンチを打っていくもセメリアは頭を振ってかわし、クワジは左ミドルを蹴る。オープンスコアは10-9×5でセメリア。  2R、セメリアが右フックを打ったところでクワジがバックハンドブローを合わせてダウンを奪う。クワジは右ローでセメリアのステップを止めに行き、右ストレートからの右フック連打で2度目のダウン。そして最後はパンチの連打から左ハイ、ヒザで3度目のダウンを奪い、クワジがセメリアに初のKO負けを味わわせ王座を奪取した。  クワジはトレードマークの麦わら帽子を被り、観客席にいた麦わら帽子を被っているファンやONE PIECEの旗を掲げるファンへアピール。「10年間の努力の成果が出た。自分でも正直何が起こったか分からなかったよ。本能だけで戦ったんだ。それが勝利につながった。もちろん勝つつもりだったけれど自分でも驚いた。セメリアを世界で初めて俺がKOしてやったんだ、誇らしいよ。このベルトは俺にとって最高の宝物だ」と勝利者インタビューに答えると、最後に「アキラ・トリヤマ、サンキュー!」と付け加えた。 [nextpage] ▼第9試合 ライトヘビー級 3分3R〇バフラム・ラジャブザデ(アゼルバイジャン)KO 3R 0分21秒 ※右ストレート×ケビン・オマール(フランス)  コ・メインではライトヘビー級3分3Rでラジャブザデがライトヘビー級に転向し、パリ在住の強打者オマールと対戦する。  ラジャブザデは4年ぶりのGLORY復帰戦となった2023年5月、ルイス・タバレスを1Rで右ハイキックKOし、存在感を示した。8月のグランプリ予選トーナメントではモハメド・アミンにTKO勝ち、ユルジェンダルに判定勝ちで優勝。2024年3月のGLORYヘビー級GPでは1回戦で元GLORY世界ヘビー級暫定王者タリク・"クッキー"・オサロを破る番狂わせを演じたが、準決勝でレヴィ・リグターズに敗れた。戦績は66勝(58KO)2敗。  オマールはMMAファイターで9勝4敗1無効試合。近年は『UAE Warriors』を主戦場にしている。キックボクシングでフランス王者に2度、散打でフランス王者に5度輝いているという。GLORYではこれがデビュー戦となるが、GLORYによればキックボクシング戦績は33勝(7KO)4敗。  1R、オマールがジャブで先制。ラジャブザデは右ロー。ラジャブザデは左右フックの連打から飛びヒザ、さらにヒザを見舞っていき、最後は右ハイキックでダウンを奪う。再開後、詰めていくラジャブザデが右ハイキックからヒザ蹴りの連打。“来いよ”と手招きして挑発し、わざとオマールのパンチを額で受ける。ジャブを突くオマールにラジャブザデは左右フックを思い切り空振り。もう一度キャッチからのヒザを見舞う。オープンスコアは10-8×5でラジャブザデ。  2Rも左右フックを豪快に振り抜くラジャブザデ。オマールはジャブから左フック。ラジャブザデは一発を狙っているのかジャブを突いて下がるラジャブザデ。しかし首相撲に捕まえると飛びヒザを繰り出す。オマールが飛びヒザ蹴りを放った直後、かわしたラジャブザデは左右フックを見舞っての右ハイでこの試合2度目のダウンを奪う。首相撲からの飛びヒザで追い打ちをかけたラジャブザデだが、すぐにラウンド終了に。OPスコアは10-8×5でラジャブザデ。  3Rが始まってすぐ、ラジャブザデが左フックを見せておいての右ストレートを打ち抜き、一発でKO勝ちを飾った。ラジャブザデはマイクを持つと「とてもいい試合だった。オマールには強くなってもらって、いつかまた戦ってほしい。俺がグランプリで優勝してやるよ」と、6月8日に開催が決定した『GLORYライトヘビー級グランプリ』参戦に名乗りをあげた。 [nextpage] ▼第8試合 キャッチウェイト(-72kg契約)3分3R〇ユセフ・ブガネム(モロッコ)TKO 2R 1分17秒×スタニスラフ・カザンツェフ(ウクライナ)  ブガネムは12歳でムエタイを始め、17歳でタイに移住。『THAI FIGHT」で活躍し、2015年に-72.5kgトーナメントで優勝。同年にはオムノーイスタジアムのミドル級王座も獲得すると、2016年8月にはラジャダムナンスタジアム認定ミドル級王座に就いた。2018年2月にはWBCムエタイ世界ミドル級王座、4月にはIBFムエタイ世界ミドル級王座も獲得すると、5月にはルンピニースタジアム認定ミドル級王座も獲得し、史上初の外国人2大殿堂制覇王者となった。ミドル級(-72.5kg)世界最強の呼び声も高い男が、ついにGLORY参戦を果たす。  また、ブガネムは2013年7月のラウェイ無差別級世界王者になり、2024年1月にはMMAにも挑戦して2RでTKO勝ちしている。187勝(119KO)。  対するカザンツェフは25勝(7KO)8敗1分の戦績を持つ。マイクスジムで練習を積むウクライナ人。  1R、ブガネムは左右に動いてジャブ、前蹴り、右ロー。カザンツェフは右ミドルを蹴り、右ストレートで突っ込んでいく。左ミドル、左前蹴りのブガネムはカザンツェフのパンチを両腕ブロック。カザンツェフが入ってくるとテンカオを突き刺す。ブガネムが左ミドルから左ヒザ、そして右ロー。面白いようにブガネムの左ミドルと左ヒザが入る。カザンツェフは左右ボディで応戦。オープンスコアは10-9×5でブガネム。  2R、ブガネムは右カーフを蹴り、カザンツェフはボディを打つ。組んだ際にブガネムが崩してコカそうとしたところ、カザンツェフはしがみついて身体を浴びせ倒す。するとカザンツェフは左肩を抑えてうずくまる。どうやら倒れ際に左手をマットに着いて左肩が外れてしまったようだ。  カザンツェフは試合続行不可能で、ブガネムのTKO勝ち。ブガネムは「対戦相手にけがをさせたくない。この試合は消化不良だっただけに残念だ。次の試合を楽しみにしていて欲しい」と勝利者インタビューに答えた。 [nextpage] ▼第7試合 ヘビー級 3分3R〇ソフィアン・ラドウーニ(フランス/同級6位)TKO 1R 0分42秒×ウラジミール・トクタシノフ(ドイツ)  ラドウーニは2018年にAFMTナショナルタイトル(-91kg)、2019年にWKNヨーロッパ王座(-95kg)、2022年6月にはWAKO世界王座(+94.1kg)と3つのタイトルを獲得。2023年3月にGLORYに初参戦すると、距離をとったテクニシャンぶりを発揮してランカーのナビル・ハチャブから判定勝ちを収めた。5月にはアデグブイから勝利を収めてGP出場権を獲得。2024年3月のGLORYヘビー級GPでは1回戦でリコ・ヴァーホーベンに敗れている。戦績は35勝(17KO)3敗1分。  トクタシノフは51勝(28KO)19敗の戦績を持つベテランで、2019年12月にはMMAにも挑戦したが敗れている。2023年6月のGLORY初参戦ではナビル・ハチャブに判定負け。  1R、ファーストコンタクトでトクタシノフが右フックを空振りしたところで、右肩を抑える。サウスポーのラドウーニはすぐに殴りかかるが、レフェリーが右肩を抑えるトクタシノフにカウントを数え、10カウントでようやくラドウーニの手が上げられた。トクタシノフは右肩が外れてしまったようだ。  わずか42秒でのTKO勝ちとなったラドウーニは「このような試合になって残念だが、大きな怪我になる前に終わって良かった。次はクッキー、お前と戦いたい」とタリク・“クッキー”・オサロとの対戦をアピールした。 [nextpage] ▼第6試合 ライトヘビー級 3分3R×モハメド・アミン(モロッコ/同級5位)判定2-3〇パスカル・トゥーレ(フランス/同級9位)  いつもエキサイティングな試合を見せるGLORY世界ライトヘビー級9位トゥーレが元タイトルコンテンダーの同級5位アミネとライトヘビー級3分3Rで対戦する。  トゥーレはフランスを主戦場にし、2021年12月にはフランスで行われたK-1ルールの-95kgトーナメントで準優勝。2023年2月の前戦では『ムエタイ・ファクトリー』で元GLORYライトヘビー級王者アルテム・ヴァキトフと対戦して判定で敗れている。GLORYには2023年9月に初参戦し、ステファン・ラテスクに判定で敗れた。戦績は18勝(6KO)6敗。  アミンは2023年4月にGLORYデビューを判定勝利で飾り、Enfusionでは2勝1敗。MMAファイターとしても活躍しており、2023年3月25日の『PFL』にも出場している(判定負け)。MMA戦績は5勝2敗。2023年6月にアベナ欠場を受け、試合中止から12時間後に代役として抜擢されタリク・カバベとGLORY世界ライトヘビー級暫定王座決定戦を争ったがKO負け。戦績は29勝(16KO)6敗。  この試合は6月8日に開催が決定した『GLORYライトヘビー級グランプリ』の予選として行われる。  1R、長身のトゥーレは前蹴り、右ストレート、接近するとヒザ。アミンは圧をかけて前に出て右カーフ。トゥーレはサウスポーにスイッチする場面も。アミンの右カーフに大きく足が流れるトゥーレ。飛び込むような右アッパーをヒットさせたトゥーレは右フックで前に出るが、ラウンド終了。オープンスコアは10-9×4がトゥーレ、10-9がアミン。  2R、組み付いたトゥーレはアミンを投げるようにしてマットに叩きつける。トゥーレはワンツー、アミンは両腕ブロックから右カーフ。トゥーレは右アッパー、バックハンドブローを見せるがいずれも空振り。ワンツーを打つアミンはコツコツと確実に当てている印象。OPスコアは10-9×3でトゥーレ、10-9×2でアミン。  3R、アミンは左フックで前に出るが、トゥーレは飛びヒザから組み付いてまたもアミンを投げ捨てる。アミンの右カーフで大きくバランスを崩すトゥーレ。しかし、トゥーレはステップを踏む。ジャブを打つトゥーレにアミンもパンチを返すが両者とクリンチが増える。アミンは逆転の一打を放つことなく試合終了。  判定は3-2の接戦となり、トゥーレが勝利を収めグランプリ出場権を獲得。「とても歯ごたえのある相手だった。6月のグランプリで会いましょう」と話した。 [nextpage] ▼第5試合 ウェルター級 3分3R〇ソフィアン・アブデルカラク(モロッコ)判定5-0 ※29-28、30-27×4×シリル・ベンザケン(フランス)  フランスのスター、ベンザケンはGLORY復帰戦で、代打出場のアブデルカラクとウェルター級3分3Rで対戦。  ベンザケンはパリ・ドーフィーヌ大学で経営学位を取得し、2014年にマーケティングの修士号を取得し、2015年には修士号を取得。14歳でムエタイを始め、2012年にプロデビューするとその年にキックボクシングでフランス王者、翌年にはムエタイのフランス王者となった。さらに2013年にヨーロッパ王者、2014年にWMF世界王者、2015年にはISKA K-1ルール世界王者となって同年にGLORY初出場を果たした。モデルとしても活躍し、2019年にはキックボクサーとしては初めてEVERLASTのアンバサダーにも就任。57勝12敗3分。  アブデルカラクはGLORYのリアリティショー『ハウス・オブ・グローリー』出身の選手で3勝(2KO)1敗1分。ニックネームは“ヒットマン”。  1R、両者とも蹴りから入り、アブデルカラクは右ローを多用。アブデルカラクはジャンプしての左ミドルも放つ。アブデルカラクがサウスポーになるとベンザケンは右ミドルを連打していく。アブデルカラクは右ロングフックを伸ばしていき、ヒザに繋ぐ。ベンザケンは右ストレート。オープンスコアは10-9×5でアブデルカラク。  2R、さらに圧をかけていくアブデルカラクをパンチで押し返すベンザケン。しかし、すぐにアブデルカラクが前へ出て右ローを蹴っていく。ベンザケンはジャブを突き、ステップを踏んでアブデルカラクの蹴りをかわしていく。アブデルカラクの鼻血でドクターチェック。再開後も前へ出るのはアブデルカラクでベンザケンは右ミドルを蹴っていく。アブデルカラクは止まらずストレートを繰り出す。OPスコアはアブデルカラクが10-9×4、ベンザケンに10-9。  3R、ジャブを突くベンザケンにアブデルカラクもジャブを返す。ベンザケンがジャブで前に出てくると右フックを思い切り振り抜くアブデルカラク。思い切りのいいパンチを放つアブデルカラクは空振りも多いが、前へ出て攻めている感はある。ポイントでリードされているベンザケンは倒しに行く様子もなく、試合終了のゴングを聞いた。  判定5-0でアブデルカラクがキャリアでかなり差のあったベンザケンを破った。 [nextpage] ▼第4試合 フェザー級 3分3R×ダビド・メヒア(スペイン/同級10位)KO 1R 0分55秒 ※右フック〇ボボ・サッコ(フランス)  フランスのベテランファイター、サッコがGLORYデビュー戦を迎え、スペイン人トップファイターのメヒアとフェザー級3分3Rで対戦する。  サッコは2010年6月にデビューすると12連勝をマーク。ペッブンチューやファビオ・ピンカ、ヨードウィチャーら世界的強豪との戦いを経て、2017年5月にはシンマニー・ゲォサムリットを破りWPMF世界スーパーウェルター級王座を獲得。2018年4月にラフィに勝利し、2019年2月のONEでクラップダムには判定で敗れたが、12月にはチャド・コリンズから判定勝利を奪っている。戦績は75勝(29KO)6敗1分。  スペイン系コロンビア人のメヒアはISKA世界ウェルター級王座を保持しており、近年は中国のクンルンファイトやWLF武林風でも活躍している。クンルンファイトでは、近代ムエタイのトップ選手であるタワンチャイとフルラウンドの激闘を演じ、判定で敗れるもパンチ主体のスタイルで左フックからの右アッパー、顔面とボディに打ち分ける右ストレートでタワンチャイを苦しめた。2020年3月にはK-1に来日しているが、ウェルター級で野杁正明に判定3-0で敗れている。2023年10月、GLORY初参戦にしてペットパノムルンの保持するGLORY世界フェザー級王座に挑戦したが、判定4-1で敗れた。戦績は61勝(18KO)16敗。  1R、サウスポーのサッコは左ミドルを連発して距離をとる。メヒアはパンチを振って入っていこうとするが、サッコの綺麗な蹴りになかなか入れない。サッコの左ミドルを腕で受けて入ろうとしたところへサッコが右フックのカウンター。  この一発でメヒアは豪快に倒れ、誰が見ても試合続行不可能なダウン。カウントが4まで数えられたところでレフェリーがストップし、サッコが衝撃的なKOでGLORYデビュー戦を勝利で飾った。 [nextpage] ▼第3試合 ウェルター級 3分3R〇ロビン・シリック(オランダ/同級6位)判定5-0 ※29-28、30-27×4×ディアゲリー・カマラ(フランス)  シリックは元ENFUSIONの80kg王者。サウスポーのカマラはGLORYで2勝1敗。  1R、右カーフを蹴っていくカマラは左インロー、左ミドルと蹴りを多用。シリックは右ミドルを蹴ってワンツーで前へ出ていくがカマラはバックステップでかわす。シリックの左フックでカマラがスリップし、レフェリーがストップをコールしたがシリックは追撃の連打。レフェリーが注意を与える。再開後、カマラは飛びヒザを連発、バックハンドブローにはシリックも同じ技を返す。シリックがロープに追い詰めて右ボディ、右フックとヒットを奪う。カマラは足を使ってリングを大きく回り込む。オープンスコアは10-9×5でシリック。  2R、カマラが前蹴りを出せばシリックも前蹴り、カマラは左ミドルを多用するがシリックの前に出る圧を押し返すことが出来ずロープを背負う。シリックが前蹴りをボディへ2発、カマラは飛びヒザから左ストレートの連打。シリックは右ストレートで反撃。OPスコアは10-9×4でシリック、10-9でカマラ。  3R、カマラは動き回りながら右ローと左ミドル、シリックは左右の前蹴りでカマラのボディを攻める。カマラは左ミドルの3連打から飛びヒザ。シリックは左インローを蹴っていく。両者とも手足が止まらずに技を出し続け、試合終了。  判定は5-0でシリックがランカーの強さを見せつけた。 [nextpage] ▼第2試合 ウェルター級 3分3R×イスマイル・ウズグニ(モロッコ/GLORY世界ウェルター級5位)判定1-4 ※28-29×3、29-28、27-30〇メフディ・アイト・エル・ハジ(フランス)  SENSHIの元ウェルター級王者ハジがGLORYのデビュー戦。GLORYランカーのウズグニが迎え撃つ。  1R、いきなり左ミドルハイを放つハジ。前に出るウズグニにハジは飛び後ろ廻し蹴り、飛びヒザ蹴り、バックハンドブローと大技を繰り出す。さらに右カーフ。ウズグニも負けじと飛びヒザ。ハジは左ミドルから左ボディのコンビネーション。ウズグニはインローやミドルを蹴るが、ローもハジの方が勢いがある。オープンスコアは10-9×5でハジ。  2R、ウズグニは1Rよりも前に出て右ローからパンチを打つが、ハジは先手を取ってミドルを蹴り、ワンツーを打つ。ウズグニはヒザに活路を求めて連発。ハジはクリンチが増え、ロープを背負う場面も多い。OPスコアは10-9×3がウズグニ、10-9×2がハジ。  3R、いきなり飛びヒザ蹴りからの右ストレートを放つウズグニ。さらに前へ出てローを蹴り、ジャブをボディへ打つ。そこへハジは右フックを繰り出してウズグニを転倒させるが、これはスリップ。ハジは蹴りで前へ来るウズグニを迎え撃ち、蹴り足をキャッチして転倒させる。左右フックでハジが反撃したところで試合終了。  判定は4-1で地元のハジが勝利を飾った。 [nextpage] ▼第1試合 ミドル級 3分3R×フロリアン・クローガー(ドイツ)判定0-5 ※28-29×5〇ラミー・デギール(フランス)  デギールは5勝(1KO)1敗、クローガーは19勝(6KO)10敗。  1R、クローガーは右ロー中心、デギールはワンツーから右ロー。クローガーは後ろ蹴りも放つ。ステップで回り込むクローガーに圧をかけて前に出るデギールはワンツーからの左ボディを当てる。近距離からヒザも突き上げるデギール。オープンスコアはジャッジ5名とも10-9でデギール。  2Rもパンチからローのコンビネーションで前へ出るのはデギール。クローガーは両腕ブロックは堅いが上からもらうともらいっぱなしの場面が目立つ。このラウンドはパンチを多く出すクローガーはワンツー、左ボディ。デギールは右ボディストレート、左ボディとボディを攻める。このラウンドのOPスコアも10-9×5でデギール。  3R、さらにパンチで前へ出るクローガーにデギールが右ストレートを連続ヒットさせてヒザにつなぐ。クローガーはワンツーから後ろ蹴りも空振り。前へ出るクローガーにデギールはヒザ、右ストレート。デギールはロープを背負いながらも左ボディ、右ストレート、左インローとしっかり攻める。クローガーは左フックも詰めることが最後まで出来ず。  判定5-0で勝利したデギールは「これで世界トップクラスと戦える。19歳の頃からGLORYの舞台を目指していた。夢は必ずかなう」とGLORYで勝利することが夢だったと語った。
全文を読む

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.331
2024年3月22日発売
UFC参戦に向け、ラスベガス合宿の朝倉海。「プロフェッショナル・ファイターの育て方」でチームを特集。『RIZIN.46』鈴木千裕×金原正徳インタビュー、復活K-1 WGP、PFL特集も
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント